コラム〜と麦

他分野で活躍する各業界のエキスパートが其々の目線で麦を語ります。

麦を感じ、至福の一杯を味わうアイテム5選

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内舘綾子 アウトドアライター
日常から離れ、自然の中で過ごすキャンプ。そこで私が一番“麦”を感じる瞬間といえば、美味しいビールを堪能しているとき。

前回のコラムでは自己紹介を含め、『ビール×キャンプの沼話』や『オススメのビール』など、写真とともに掲載しています。ぜひそちらも目を通していただけると嬉しいです。

今回は私が普段から愛用している、アウトドアでビールをおいしく飲むための神アイテムを紹介します。キャンプはもちろんピクニックやお庭、お家でも使えて、いつものビールが格別に美味しく&楽しくなるアイテムです。麦の旨味をより一層感じる飲み方や注ぎ方も紹介しているので、ぜひお試しください。

①クーラーボックス

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屋外で冷えたビールを用意するのに欠かせないクーラーボックス。屋台のようにボックス内に氷や水をはり、好きな飲み物を選ぶスタイルは大人も子供も盛り上がります。
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私が愛用しているクーラーボックスは二台。一つはコールマンの「スチールベルトクーラー」約51Lと大容量ハードタイプのクーラーボックス。家族で行く連泊キャンプにも対応できる強い味方です。

二つ目はAOクーラーズの「キャンバスソフトクーラー」。ソフトタイプのクーラーボックスの中でも抜群の保冷力を誇り、キャンプはもちろん普段の買い物にも便利なアイテムです。

飲み物や食材が多いときは、ソフトクーラーを飲み物専用に、ハードクーラーを食べ物+ストックの飲み物として二台同時に使うときもあります。

保冷力を保つポイントとしては、地面に直置きせず、無駄な開け閉めをしないこと。さらに保冷力の高い保冷剤を選ぶのも手ですが、2Lの水を凍らせておくと長持ちします。溶けたらそのまま飲んだり料理にも使えて便利。普段から冷凍庫にストックしておくと、急な断水や災害時にも役立ちます。

②真空断熱タンブラー

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冷たいビールをキープしたまま味わえるタンブラー。瓶や缶から直接飲む以上に麦やホップの香りが広がります。

私が長く愛用しているのはサーモスの真空断熱タンブラー。優れた保冷力に加えて耐久性もあるため、アウトドアでもタフに使えます。最近ではおしゃれでスタイリッシュなものから、ジョッキのようにハンドルがついたタイプなど種類も豊富なタンブラー。なかでも重ねて収納可能なスタッキングタイプは、省スペースで持ち運びにも便利です。

注ぎ方は定番でもある、三回に分けて行う“三度注ぎ”。マイルドな味わいと、麦やホップの香りを泡でキープしてくれます。地元の国産麦にこだわったクラフトビールなどは、ゆっくりと丁寧に注ぐ“泡なし”の状態がオススメ。炭酸が抜けることなくクラフトビール本来の旨味や個性がそのまま堪能でき、より濃厚な味わいが楽しめます。

③缶クーラー(保冷缶ホルダー)

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缶飲料の冷たさをキープしながら飲むことができる缶クーラー(保冷缶ホルダーとも呼ぶ)。缶がすっぽり入るのはもちろん、そのままタンブラーとして使ったり、瓶も入れられたりと様々な特徴を持つ缶クーラーが近年続々と登場。値段の幅も広く、以前SNSで“100円ショップの缶クーラーが数千円するものより保冷力が高い”という衝撃の実験結果が話題にもなりました。

時にキャンプでは洗い物がネックとなる場合があります。水場がなかったり遠かったり、秋冬キャンプでは冷たい水で洗うのは億劫で、水道自体が凍結することも。缶クーラーであれば洗う手間がなく、冷たい缶自体に触れることもなく楽しめます。飲み終えた缶は必ずキャンプ場のルールに従い処分、または自宅まで持ち帰りリサイクルBOXや資源ごみとして処分しましょう。

CMのようにカシュッと開けた瞬間からダイレクトに味わい、最後まで冷たさをキープさせたいビール党にオススメのアイテム。さらに近年話題の“生ジョッキ缶”との相性も抜群。もこもこと上がるクリーミーな泡と、蓋を全開にすることで広がる麦芽の香りに、最後まで冷たく美味しいままの生ジョッキが堪能できます。ぜひお試しください。

④グロウラー

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ビールを持ち運ぶための容器として生まれたグロウラー。通常の水筒よりも耐圧性があり、炭酸を逃さず保冷力もキープするアイテム。私はスタンレーのグロウラーを長年愛用し、5年以上経った今もキャンプ道具の一軍選手として活躍しています。

缶ビールの中身を入れて持ち出すこともありますが、普段は麦茶パックを入れて冷蔵庫に常備しています。アイスペールとしても活用でき、氷を入れて屋外に数時間放置しても解けずにキープ。オールシーズン活躍してくれるタフな相棒です。

ただ、ビールを入れる容器としてさらに画期的なアイテムをゲットしてしまった私。完全に沼にハマっていますが、購入して大正解だったアイテムを最後に紹介します。

⑤ビールサーバー

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ここ数年で家飲みが主流となり、家庭用ビールサーバー市場が一気に拡大。多数メーカーから様々なサーバーが登場しました。なかでも持ち運びやすさに特化した「UKEG GO(ユーケグ ゴー)」は、保冷機能に優れた真空断熱二重構造に加え、炭酸ガスカートリッジを装着することで専門店さながらの本格ビールが味わえると、本場アメリカでも大人気のアイテム。

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缶ビールの中身を入れて愉しむこともできますが、ブルワリーやバーで直接入れてもらえます。日本でもビールのテイクアウトができる店舗が増えてきましたが、まだまだ少数。行きつけのバーに入れてもらえるか聞いてみたり、自宅付近やキャンプ場への道中にお店がないか調べてみたりすると、新たな発見や出会いが広がるかもしれません。

何よりビアホールのように注ぐことができる、溢れるエンターテイメント感も魅力の一つ。麦の香りや旨味を感じる嗅覚や味覚だけでなく、自分で注ぎ、トクトクシュワシュワと音をきき、色味や泡を見てゴクン。まさにビールを五感で堪能できる一台です。

キャンプで美味しいビールを堪能しよう


好きな銘柄のビールをキャンプ場で堪能するのももちろん最高ですが、その土地の麦芽を使用したクラフトビールを味わうのもオススメです。ぜひ、みなさんも自然の中で飲むビールを五感で存分に味わってみてください。

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